オウム真理教の元ナンバー2だった上祐史浩氏が、オウム真理教を脱会したあとのことをHIP-HOPアーティスト主流のレーベル「9sariグループ」の運営するカフェで話している動画です。
動画自体は20分くらいのもので、上祐史浩氏が話しているのは後半部分になります。実質話しているのは数分ですが「なるほどこの人がナンバー2だったからオウム真理教はあれほど狂信的な信者を集めることができたのか」と思うほど頭がいいです。
上祐史浩氏はこのブログで言うところのリーダータイプだと思います。しかもかなり洗練されていることがわかります。リーダータイプの周囲の人はみんな「そうそう」とか「うんうん」と相づちを打つ人が多くなります。
ロジックもしっかりしていて、人を会話に引き込む能力が半端ないです。宗教をやっていない人がカルト教団を外側から見ると、
「なんであんな宗教にハマるんだろう?」
と、思うかもしれません。しかし、カルトの中にはこのようなリーダータイプが必ずいるものです。信者はそんなリーダータイプに憧れ、どんどん没頭していくようになります。
動画では数分なので何のことか完璧には伝わらないと思います。しかしその数分の中にも、
- 現世主流
- アウトサイダー
- アウトロー
というように宗教や思想について分けることで、うまくロジックを展開しているのがわかるでしょう。
特にHIP-HOPのコミュニティにもわかりやすいように、アウトサイダーとアウトローという言葉を選んで使っているところなどは、(一瞬のことではありますが)上祐史浩氏の頭の切れの良さが分かる部分です。
このようなロジックをうまく展開できるリーダータイプは、末端信者の目からとても魅力的に映ります。その魅力的なリーダータイプが崇める教祖ということで、教祖はさらに高い評価を手に入れることができます。
リーダーと聞くと多くが1番トップをイメージしますが、その多くは役職としてのリーダーです。本当のリーダーはナンバー2か側近です。
信者の多くはトップである教祖が輝いているように思っていますが本質は違います。そのトップを輝かせているナンバー2や側近がその周りにいるんです。
多少トップが残念でもナンバー2が良ければ結果オーライといっても過言ではありません。
動画と言えどもわたし自身宗教をやめてから久しぶりにリーダータイプを見ました。リーダータイプがどんな人なのか知ってもらうため、今回は動画を引用しました。