僕が宗教をやめた理由

【実録】30年間信仰していた新興宗教をやめた男の体験記

宗教法人に必要なもの①~行政が管理する入退会システム~

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教の自由と言いつつも、その実態は家族や他の信者たちの目や意見を気にしなければ、宗教を辞めることができないケースがほとんどです。

 

しかし、さらに難しいのは信仰するかしないかを「正式に証明するための手続き」がないこと、そう思います。

 

もちろん日本は、12月にはクリスマス(キリスト教)を祝い、正月には初詣(神道)、お葬式は仏式(仏教)と、あらゆる宗教が混在した文化ではあります。

 

ここで言いたいのはそんな文化を否定することではなく、宗教法人として運営する宗教には、もっと行政的な手続きが必要なのではないかということです。

 

それが行政管轄の(宗教法人への)入会・退会管理システム(※以降「入退会システム」)です。

行政が会員数を管理することで、

  1. 宗教法人ごとの正確な信者の人数が把握できる
  2. 文字通り「自分の意志」で宗教を自由に選択できる
  3. 未然に宗教の暴走を防ぐことができる

と言ったメリットが期待できます。

 

 

①宗教法人ごとの正確な信者の人数が把握できる

 別の記事でも紹介しましたが、2017年1月13日に文化庁が発表した統計調査によると、日本で何かしらの宗教をやっている人は1億8889万2506人もいるそうです。

 

neutral-life.hatenablog.com

 

明らかに日本の総人口を超えています。

これは調査の仕方が宗教法人の申告制というのが大きな原因です。

  • 宗教法人が実際より多めに申告する傾向がある
  • 初詣などの参拝者の人数そのまんま申告することがある
  • 実際は家族で信仰は分かれているのに、宗教法人側が家族単位で申告する
  • わたしのように宗教をやめた元信者もカウントに入れている

など、アンケート調査に近いこともあり、利権や見栄、申告するのが困難など、正確な数字を割り出せない要因が盛りだくさん。これでは実際の宗教の規模は把握できません。

行政の(宗教法人への)入会・退会の管理システム(入退会システム)があれば、このようなの数字マジックは起きません。

 

信仰面は宗教法人が管理し、信者の数は行政が管理する、このようにあえて分業化することで、国はより正確な宗教法人ごとの信者数を把握できるようになります。

 

宗教がどれほどの規模なのか把握することは、行政をする上でも、宗教バランスを見る助けになるでしょう。

②文字通り「自分の意志」で宗教を自由に選択できる

もちろん信者は宗教に入る時には、

  • 〇〇の宗教に入りました
  • 〇〇の宗教を辞めました

というように、宗教とは別に役所へ届け出をしなければいけません。それを面倒と考える人もいるでしょう。

 

しかし、これある意味で重要なことです。下の例を見てください。

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今あなたはある宗教の教えに感動して、その宗教への入会を勧められています。そのときは気分が盛り上がっていて「今すぐその宗教の信者になる!」と意気込むでしょう。

 

ところが正式にその宗教に入るには、役所に届け出る必要があります。あなたは役所に行って「宗教法人入会・退会届出書(仮)」を書きに行きます。

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 の時点では、その宗教の雰囲気で盛り上げられて入会を決意します。しかしそれは感情的なものに近く、場合によっては冷静な判断を失っているかもしれません。そして実際に、相手の判断力を鈍くして勧誘する宗教は存在します。

 

neutral-life.hatenablog.com

 

今まではその感情のままその宗教に入っていました。

しかし入退会システムがあることで、「『入会しよう!』と思った瞬間」と「実際に入会する」までに一定の期間が空きます。

 

つまりの時点で感情的になっていたけど、届け出()するまでに冷静に考える時間が与えられることになります。また届け出を書くときには(文字を書くということもあり)、理性が働きやすい状態になるのも利点です。

 

時間を空けることで、一度冷静に「本当にこの宗教に入会するべきか?」を考えることができます。それでも入会したいと思えるのならその人にとっては長くお付き合いできる宗教だろうし、「やっぱり違うな」と思えてやめるなら、それだけ宗教被害もなくなることでしょう。

 

入退会システムで、文字通り「自分の意志」で宗教を選ぶことは、個人的にも社会的にも有益なことです。

 

③未然に宗教の暴走を防ぐことができる

入退会システムは もちろん信者の人数を把握するものですが、その傾向から宗教の内情を把握する助けにもなります。急に信者数が増えたり、ガクッと減ったりする背景を察することができるからです。

 

また宗教やカルトは狂気に走る可能性が消えないものです。

 

neutral-life.hatenablog.com

 

「ウチの宗教は大丈夫!」と思っている信者はもう少し自覚を持つことをおススメします。

わたし自身も信者だったころはそう思っていました。しかし、いざやめてみてふり返ってみると、ある意味では武装蜂起も可能だったのではないかと思うほどです。

 

2017年に制定されたテロ等準備罪がありますが、日本と言う国もテロと無縁ではないからこそ制定されたものです。その内容が正しいか間違っているかは置いといて、組織的犯罪を未然に防ぐことはとても重要です。

 

「そんなの何かが起こってから処理すれば良いじゃないか」

 

このような意見もあるかも知れませんが、新興宗教を含むカルト的な組織が何かを起こした時点で、誰かに被害が起こっている可能性も否定できません。誰かが死んでから考えようでは遅すぎます。

 

入退会システムが整備されれば、宗教が狂気に走る前に、その傾向を信者の動向で探ることができます。

 

最後に~「やめたい」信者、「やめさせない」宗教~

元二世信者の立場から見てきたことを考えると、本当は宗教をやめたいと考えている信者は社会が思っている以上に多いものです。

しかし、宗教の風潮がそれを許しません。

 

わたしも自分では「やめた」と言っていますが、何せ手続きのようなものがないのでやめたことの証明ができません。そのせいもあってか、いまだにわたしをもう一度引き戻す算段を立てられている状態にあります。

自分はNoと言えるのでそれでいいのですが、それでもちゃんとした社会的な手続きがないと、やりにくいなあと実感しています。

 

もし入退会システムがあれば、入会するのも退会するのも自分で選択できるようになります。公式に認められていることなので、反論の余地はないでしょう。

 

ただ新興宗教やカルトの中にはリアルな信者数を知られて困るところもあるはずです。信者数は1つのステータスですからね?

 

けど、もしわたしが宗教法人を立てるなら、信者数が少ないことを嘆くより、信者が集まらない理由を考えます。内容を改善したり、より有益なものを提供することで、良質な信者を集めることもできるでしょう。

 

入退会システムが制定されて、そのような宗教・カルトの意識改革にもつながったら良いな~、なんて。