わたしのブログをよく読んでくださっている方なら「お金に対してもっとポジティブになろう!」という内容をところどころで見かけたことがあることでしょう。
宗教を卒業するには精神的な自立だけでなく、「経済的な自立」も重要になると考えているからです。
お金を稼ぐことは重要です。
お金は物事の「価値」の対価として支払われるもの。
つまり、お金が稼げないということは社会に対して価値を与えていないことになります。
存在価値はまでは否定しませんが、お互いを高めあう社会的価値はないに等しいです。
今回は、その考えを土台に二世が「自分のビジネス」を持つには、どのような方法があるのかを紹介いたします。
二世が「自分のビジネス」を持つべき理由
宗教の中にいた頃、多くの信者が、
お金がない=善
という考えを持っていました。
お金それ自体というよりは、「自分のためにお金を使うことに罪悪感を覚える」と言ったほうが正確かもしれません。
そのために入ってきたお金は、
- 宗教のお布施
- 宗教活動費
- セミナー参加費
などに使うんです。
もしもこれを読んでいるあなたが信者、二世信者なら思い当たることもあるのではないでしょうか。
お金がない=善、という風潮の中で育った二世
子供の頃、わたしは親から「お金がないけど恵まれている」という言葉をよく投げかけられました。
そして、本当にそう思っていました。
実際には、
- 宗教にお金を貢ぐ
- その割には働かずに宗教活動ばかり
という行動の結果なのですが…。
入ってくるお金がないのに、出て行くお金はある不思議。
そんな中で育ってきた私のような二世信者は、お金に対してネガティブに捉えやすくなります。
その結果、二世本人もお金がないのが普通になり、あまり収入のない生活を送りやすくなります。
「お金の心配」が宗教をやめられない大きな要因
「宗教をやめたいけど、不安でやめられない」
という方は、一度ご自身の経済状況を冷静に見つめましょう。
もしかして、満足な収入がないのではないですか?
宗教をやめられない理由として
- 家族関係
- 人間関係
- 精神的な弱さ
はよく挙げられますが、経済的な不安はあまり目を向けられません。
お金の不安を認めようとしない体質になっているケースも考えられます。
先に説明した、子供の頃から「お金がない=善」という環境で育ってきたことから、無意識に認識の外に追いやってしまっているんです。
しかし、経済的な不安を見ないようにすることはできますが、存在を消すことはできません。
それどころか、目を向けないことで「目に見えないよく分からない不安」として膨れあがることもあります。
不安があると、
「宗教をやめると状況が悪化するのではないか?」
「教義に従ったほうが安全なんじゃないか?」
という考えが頭を支配していきます。
すると宗教ゆえにお金がないのに、
- お金がなくなって不安
- 不安を解消するためにまた宗教にすがる
というような悪循環に陥いりかねません。
そういう信者は多いのではないでしょうか。
カチロー の話
わたし自身の話になりますが、昔不安に感じていることをノートにびっしりと書いていた時期があります。
その中で「経済的な不安」に関するものはそれほど多くありませんでした。
ところが、
「お金がなくなるのではないか」
「仕事を失うのではないか」
という自分で書いた一文の存在感がすごくて、頭から離れませんでした。
恐怖に近い感情を覚えたほどです。明らかに異質でした。
それからお金に対しての見方を変える必要性を感じて、
「社会に価値を提供した対価がお金だ」
という考えにシフトしていきました。
宗教から自立するには精神論だけでは成されません。
具体的に根拠をもって卒業する必要があります。その大きな一つが「お金の課題」です。
後半からは、割合敷居の低いビジネスの始め方を紹介します。
いくつかはわたしも実際に試したものです。
できそうなものがあればぜひ実践してみてくださいね!
今日から始められるビジネス紹介
まずは自分の得意分野を見極めて「何を売るか」を明確にしましょう。
売るものは大きく3つに分けることができます。
- モノを売る
(アクセサリー、日用品、ファッション、食べ物、他) - 情報を売る
(知識、アフィリエイト、他) - 技術を売る
(文章、声優、音楽、翻訳、占い、他)
ここで注意してほしいのが必ずしも自分の好きなことではない点です。
好きだということは、そのうち嫌いになる可能性があります。
しかし、
- 気づけばやってしまうこと
- 自分では大したことではないのに周りからすごいと言われること
という得意なことは、好きなことより継続したビジネスになりやすいです。
特に最初のビジネスは根気が必要になるので、没頭してしまうほど得意な分野を見つけましょう。
1.モノを売る
何かを作ることが得意ならモノを売ることから始めてみましょう。
例えば、
- アクセサリー(イヤリング、ネックレス、ブレスレット、スマホケースなど)
- ファッション(服、バッグ、帽子、財布、ネイルチップなど)
- 食べ物(パン、お菓子など)
- その他(レターセット、絵、陶芸など)
といったものが思いつきます。
メリットは「商品を見せながら売れる」ということです。
商品のクオリティとオリジナリティが重要になります。
「minnne」から始めてみよう
もしもモノを売るビジネスを始めるなら、minneに商品をだして売るのがおすすめです。
ネットでモノを販売するのに必要な機能はほとんどそろっているので、
- 商品の制作
- 価格設定
- 写真撮影
- 販売の文章(コピー)
さえそろえば今日にでもビジネスが始められます。
わたしも一時期アクセサリーを作ってminneで販売していた時期がありました。
「利用するユーザー層は、20~30代前半の女性」が多いので、女性が好きそうなデザインにしました。
あ、わたし男ですが。
売れるには売れたのですが、作るのが苦痛でやめました。
デザインやモノづくりは、わたしには向かない分野だと痛感しました…。
それでも月に1万円を超えたり、お客さんから
「良い買い物ができました!」
「ありがとうございます!」
という評価をもらったりすると素直にうれしかったですね。
デザインや絵を描いてグッズは作ってもらう
もしも絵やイラストが描けるなら、
- Tシャツ
- マグカップ
- トートバッグ
- スマホケース
をデザインして販売してみるのが良いでしょう。
オリジナルグッズ制作専門サイトに依頼したらすぐにできるので、製作費に上乗せした価格で販売することができます。
ワンポイント
ここで注意してほしいのは「自分のロゴ」を入れないことです。わたし、これやらかしました(あちゃ~)。
冷静に考えてみたらそりゃそうなんですが、大して知られていないあなたのロゴなんて客からしたらいらないものです。
モノづくり失敗あるあるなのでここは押さえておきましょう。
2.情報を売る
人はあらゆる情報を求めて、
- 検索エンジン(Google、Yahoo!)
- SNS(Facebook、Twitter)
- ニュースサイト
- 企業HP
- 通販サイト
- ブログ
を見ています。
今あなたが見ているわたしのブログも一つの「情報」です。
カタチがあるものではありませんが、
「有益な情報」
「価値ある情報」
は高値で売り買いされることがあります。
ただし、情報ビジネスはちょっとだけ勉強が必要になります。
今は情報があふれているからこそ、
- 情報を求めているユーザーが見つけやすいこと
- 他の情報より優れていること
という課題をクリアしなければ、そもそもビジネスとして成り立ちません。
情報を求めているユーザーが見つけやすいこと
例えば、Googleの検索エンジンで「宗教 やめる」と検索してみてください。
すると以下のような検索結果がでるはずです。
上位にこのブログの記事が3件表示されます。(2018年7月30日現在)
これは偶然ではなく、「宗教 やめる」というキーワードを入れる人が必要としている情報を記事にして、上位に表示させるように工夫しています。
これをSEO(検索エンジン最適化)と呼びます。聞いたことがある方もいるでしょう。
これが「情報を求めているユーザーが見つけやすい」ということです。
他の情報より優れていること
もう一つ大切なのは情報の質です。
実は、この「信者が宗教をやめられない9つの理由」という記事は何度か内容を模倣されています。
内容はそのままで、文章の表現に変化を持たせて上位をの位置を取りに行こうとするわけです。リライト(書き直す)とも言います。
幸い、今のところ上位からは外れていないので、検索エンジンが「ユーザーにとって有益な情報」として判断してくれているということでしょう(自分の体験がベースなのでオリジナリティが評価されているんだと思います)。
つまり「他の情報より優れている」ということは、真似できない価値ある情報であるべきだということです。
情報ビジネスにはいろいろな種類があります。
今回は代表的な、
- アフィリエイト
(他人のモノ・情報を売る) - コンテンツビジネス
(自分の知識・情報を売る)
というネット上でできる2つの情報ビジネスを紹介しましょう。
1.アフィリエイト
アフィリエイトとは、商品を販売元の代わりに紹介して、お客さんが買ってくれたら成果が発生する仕組みです。
例えば、5000円のシャンプーを製造・販売している会社があるとします。
あなたはその会社に、
「わたしのホームページであなたのシャンプーを紹介しますよ」
と言って、1つシャンプーが売れたらいくらの報酬がもらえるかあらかじめ取り決めをします(基本的にASPと呼ばれる仲介業者を間において取引します)。
例)シャンプー1本売れたら
- 収益の30%が成果報酬(報酬率で換算するケース)
- 1本ごとに1000円の成果報酬(報酬額で決まるケース)
取りきめにあなたが納得したら会社と「提携」します。
その後、あなたは自分のサイトでそのシャンプーを紹介するページ記事を作成します。
商品を紹介して、そのバナーをクリックすると商品のサイトに飛びます。
実際に売り上げにつながったら収益の一部が成果報酬としてもらえる仕組みです。
参考
わたしの話になりますが、個人でちょっとSEOとアフィリエイトを勉強しただけなのに、それがいろんな場所に活かされ、会社によっては重宝された経験もあります。
過去に作ったアフィリエイトサイトをそのまま放っておいているのですが、今でもちょこちょこ成果(5000円、1万円)がでてお小遣いになっています。
アフィリエイトは特にSEOの知識が要になるビジネスです。
ひとことにアフィリエイトと言っても、哲学が違う側面もあるので、
- 1冊目:初心者向けのアフィリエイト解説本
- 2冊目:専門的なアフィリエイト解説本
- 3冊目:2冊目とは別の専門的な解説本
少なくても3冊はアフィリエイト系の本を読んでみるのも良いでしょう。
少しだけ勉強と根気が必要ですが、ネットでビジネスをするなら勉強もかねて一度は挑戦してほしい分野です。
最初に登録するASPは?
もしもアフィリエイトを始めるなら、最初に登録するASPはA8.net がいいでしょう。
ASPのサイトはデザインが見にくいのが多いんですが、A8.netはサイトが見やすく
- 初心者向けのサポートプログラム
- 目標設定サービス
- ランクアップシステム
- イベント開催
- 提携会社豊富
など、とにかく初心者からベテランまで使いやすい設計になっています。
スマホアプリもあって、通知をオンにしておくと「お!成果がでた!」ってわかります。
2.コンテンツビジネス
コンテンツビジネスとは、自分の持っている知識や情報を売るビジネスです。
アフィリエイトのように他人の商品・サービスを売るのではなく、あなた自身が売る側になります。
例えば、あなたに「家庭内菜園」の知識があるとしましょう。
その知識をまとめて、
- DVD
- オンライン動画講座
- 音声ファイル
にして販売することができます。
アフィリエイトは割合「見つけやすいこと」に重点が置かれますが、コンテンツビジネスは「他の情報より優れているか」が重視されます。
こんなことを言うと、「他より優れているコンテンツなんて作れるはずがない!」と尻込みする人もいることでしょう。
しかし、コンテンツビジネスの本質は、
あなただけにしか発信できない価値を共有する
ということです。
そして、あなたにしか作れないコンテンツを必要としている人が世界中にいます。
もちろん簡単なことでもないです。
- コンテンツを作るのに時間がかかる
- プロモーション・戦略を考える必要がある
- 販売方法を考えるetc..
やることがたくさんあります。
けど、一度プロセスができてしまえば、充実した仕事にすることができるでしょう。
考えても見てください。
あなたが得意としていることを「教えて欲しい」と言う人が集まって、情報を共有したら嬉しそうに「ありがとう!」と言ってくれるんです。
楽しくないですか?
自分も相手も嬉しいのがコンテンツビジネスです。
コンテンツビジネスは今後伸びてくるであろう分野です。
ぜひあなたにしか発信できない価値を発見して、コンテンツビジネスに活かして欲しいと思っています。
3.技術を売る
あなたに
- マンガ・イラストを描く
- 声優ができる
- 音楽を作れる
- 占いができる
- 文章が書ける
などのスキルがあるなら、今日にでもその技術を売りに出すことができます。
「イラストはちょっと描けるけど、プロ並みかと言われればそうでもない…だから見向きもされないだろう」
この考えはほぼ間違いです。
求められているのは他より優れているものではなく、
- あなたにしか書けない文章
- あなたにしか描けないイラスト
- あなたにしか作れない音源
- あなたにしか表現できない世界観
など、あなたしか作れないオリジナリティあるスキルだからです。
依頼する側の立場を想像してみてください。
競合と似たり寄ったりのものを世に出したいとは思わないはずです。
「独自性」を前面に出すほうがビジネスとしても現実的です。
だから、あなたのオリジナリティあるものに需要があります。
技術を売る場合に必要なもの「ポートフォリオ」
技術を売る場合にはポートフォリオを作りましょう。ポートフォリオとは、
- スキルを証明できるサンプル
- 作品
- 過去の実績
などをまとめた資料のようなものです。
イラストを描くなら、
実際に描いた絵、
過去の入賞作品
を一つのファイルにまとめるのが良いでしょう。
音楽を作れる声優ができるなら、サンプルの音源をまとめるのも良いかもしれません。
とにかくまずは、人に見せられるポートフォリオを作ります。
わたしの場合は文章が書けるので、過去に書いた記事URLをまとめてポートフォリオとしてよく使っています。
依頼主によっては「直接対面で話したい」という人もいるので、その場合にはクリアブックに作品をまとめて持参しましょう。
ネット上にあるものなら、
- サイトのURL
- QRコード(サイトのURLにリンクできるもの)
を一緒に添えると親切です。
「丁寧に仕事をしてくれそう」と相手への印象も良いです。
ココナラで依頼主を探す
ポートフォリオができたら、いよいよ技術をアピールして売りに出せます。
いきなり大きな夢を持つよりは、まずは低いハードルから攻めて、少しずつ規模を拡大するほうが現実的です。
おすすめなのは「ココナラ」というスキルの売り買いができるオンラインマーケットです。
売り買いできるスキルは、
- 音楽
- イラスト
- 文章
- 占い
- カウンセリング
- ビジネス
- 英会話、etc..
と、とにかく幅広く、スキルを持っている人と求めている人がうまくマッチングできるようになっています。
つい最近「PRO認定制度」というシステムも導入されて、PRO認定されるとより高単価な依頼を受けやすくなります。
やりこめばかなり追求できる可能性が広がるサービスです。
最後に ~お金の不安をなくせば宗教が卒業しやすくなる~
わたしの親は「お金がなくても恵まれている」と口では言っていても、お金がない現実にはいつも苦悩していました。
- 光熱費
- 子供の給食費
- 学費
これらを払うのもやっとだったのに、それでも宗教の大きなイベントがあると、交通費を絞り出してでも参加してお布施をしていました。
その割には、口ぐせが「お金がない、どうしよう」だったのです。
自己矛盾に気づけません。
「お金は大事だ」と親に言ったら、そんなことない!と、結構な剣幕で言われた。
— カチロー(元宗教二世)しばらくbot (@neutral_kachiro) 2018年5月1日
そういえば、貧乏であることにある種の特別感を持って語っていた過去を思い出した。
最近、すごく驚いたのが、宗教をやっている親が「お金」に対してものすごくネガティヴに捉えていること。
— カチロー(元宗教二世)しばらくbot (@neutral_kachiro) 2018年5月1日
お金≒悪 くらいの勢いで、だから宗教にお布施する、という意味不明なロジックを持っている。
お金は信用の証で、紙のようで本質は紙ではない。お金がないということは信用されていないこと。
自分を犠牲にして宗教に尽くすことが、親にとってはベストな選択だったのでしょう。
それを否定するつもりはありません。
不憫に思うこともありますが、それがわたしの親が選んだ人生でもあると割り切っています。
しかし、自分は「お金がない」ということから逃げないようにしようと考えました。
もちろん今でも経済的な不安がないかと言えばウソにはなります。
それでも、恐怖心と向き合い、挑戦している分、宗教の必要性は感じなくなりました。
その他参考サイト