僕が宗教をやめた理由

【実録】30年間信仰していた新興宗教をやめた男の体験記

カルトとネットワークビジネスって似てない?

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だいぶ前の話ですが、以前一緒に仕事をしてすごく仲良くなった女の子がいました。わたしがその仕事を辞めてからだいぶ経ったある日、その女の子から連絡が入りました。

 

「久しぶりに昔ばなしでもして盛り上がりませんか?」

 

というわけで積もる話もあるし、楽しみにしながら待ち合わせ場所に行きました。(確か池袋)

 

会ってみると、

「あの頃はこうだった、どうだった」

と話が盛り上がりました。

 

しかし、ところどころ相づちを打ちながらも、こちらの話に集中していないと感じる瞬間があったんです。

 

(この雰囲気知ってる)そう思いました。

 

 

 

話をしながら目も合っているのに、その目は会話をしている目の前わたしを見ていないという感覚。

 

久しぶりに合って話す、というのとは別に目的がある。そう直感しました(話が一区切り付いたら本題に入るだろうということも分かっていました)。

 

そして、いよいよ本題です。

 

女の子「カチローはこれからどうやってお金を稼ぐの?

わたし「お金?まあ、しばらくは仕事で稼いで、資金ができたら独立しようかな?」

女の子「それだったらいい話があるよ!」

 

話と言うのは紹介制のビジネスのことで、紹介した人が多ければ多いほど、紹介主である自分にお金がはいってくるというもの。

 

よくあるネットワークビジネスです。ネットワークビジネスに対して懐疑的な人はこれをねずみ講と言いますよね?

 

詰まる所、その紹介制ビジネスにカチローも参加しないか?という話だったんです。

 

本題について一生懸命話している女の子を見ながら、自分の中には色んな感情が渦巻いていました。

 

「“昔ばなしで盛り上がろう”というのは口実で、結局はビジネスのために俺を呼んだのだろうか?」

 

会ったばかりの時と、ネットワークビジネスについて話している時の女の子はまるで別人でした。自分のやっているビジネスの素晴らしさを、まるで完璧なもののように語っていたのです。そこに映ったのは、途中で相づちを打ちながらも、何か別のことを考えているときの彼女の本質でした。

 

わたしは彼女のいうネットワークビジネスに魅力を感じず、お誘いはお断りしました。

 

するとどうでしょう。今度は彼女の発言が攻撃的になったのです。

 

女の子「そんなんじゃダメよ!

 

驚きました。誘いを断わったら、延々と批判が始まるですから無理もありません…。

 

話を聞き流して、丁重に誘いを断り続けた結果、彼女はやっと話をやめました。別れ際には元の彼女に戻っていたのですが、わたしとしてはあまり良い気分ではありませんでした。

 

よくよく話を聞いてみると、その後別の友達と会う約束をしているとのこと。

きっと目的は同じでしょう。自分の信じてやまないネットワークビジネスに勧誘するための約束。

 

わたしは、早い段階で彼女が何か別の目的を持っていることに気づきました。理由は簡単です。その雰囲気が、新興宗教に勧誘する人と似ていたからです。

 

すべてのネットワークビジネスがそうだとは言いませんが、中には宗教染みた手法でビジネスを展開しようとするものも少なくありません。宗教とビジネスの境い目がわからなくなるほどです。

 

同じ二世信者に聞いた話ですが、その二世信者はネットワークビジネスに誘われて、一度だけ集会のようなものに参加したことがあったそうです。

 

その二世信者いわく、そこの雰囲気が自分たちの宗教の雰囲気と似ていることに驚いたと言います。

 

新興宗教(特にカルトと呼ばれる宗教)とネットワークビジネス、業界は違っても仕組みは同じのようです。