僕が宗教をやめた理由

【実録】30年間信仰していた新興宗教をやめた男の体験記

★よくあるご質問★~僕が宗教をやめた理由~

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ールやコメントを送ってくださった皆さま、ありがとうございます!応援メッセージとか、本当にうれしいです!

 

そして、返信が追い付いていない方はすみません…。

その対策ではないですが、よくあるご質問をざっとまとめました。一応更新できればとは考えているので、ここにないものはメールで送っていただければと思います。


カチローにメール
 
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【雑記】宗教は精神から始まり組織になって崩壊する

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教は人間の歴史をつくる上で大きな役割を持っていました。しかし、同時に多くの宗教が人を惑わしてきました。

 

ほとんどの宗教が“カタチのない崇高な精神”から出発します。

  • 釈迦
  • イエス・キリスト
  • モーゼ
  • アブラハム
  • 大地・自然
  • シャーマニズム

しかし、どこかのタイミングで、人はそのカタチのない精神を、目に見えるカタチに変換しようとしてきました。

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「間違っているからやめる」ではなく「必要なくなったから卒業する」という宗教のやめ方

 宗教はやめるのではなく、卒業するもの

のブログでは宗教を「やめる」のではなく「卒業する」ということを推奨しています。どちらも宗教を離れるということに違いはありません。

 

大きな違いは、本人の立ち位置です。

 

「やめる」には、相手が悪いというニュアンスが色濃くあります。

逆に「卒業する」には、自立した意思や意味合いが込められています。

 

今回はこの2つの違いについて考えます。

 

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「宗教やめたい!」二世信者がやめる前に知っておくべきこと

宗教をやめたいなら準備が大切

のブログでよく読まれている記事の中に「信者が宗教をやめられない9つの理由」というものがあります。↓

neutral-life.hatenablog.com

 

「記事を読みやすく修正しよう」と思って久しぶりに読み返してみたら、ある欠点に気づきました。二世信者向けじゃないということです。

 

もちろんここに書かれている要素は当てはまるには当てはまるのですが、二世信者の場合はこれに加えてもう一つやめられない大きな理由があります。

 

それは「やめた後、どうなるのかがわからなくて不安だ」ということです。

 

井の中の蛙(かわず)大海を知らず、ではありませんが、生まれたときから宗教と一緒に過ごして来たのに、それをやめたら将来どうなるかがわかりません。

 

「本当は信仰心はないんだけど、やめたあとがどうなるか不安でやめられない…」

 

そう思っている二世信者は多いのではないでしょうか?

 

そこで今回はわたし自身、元二世信者としての経験と観察から、

 

~やめるとどうなるかということと、その対策・対処方法~

 

について、テーマごとに考察していきます。

全員に当てはまることではないですが、参考にしていただければと思います。

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正しい宗教のやめ方②~自覚を取り戻す~

自分を観察する

覚とは、自分自身を観察する能力のことです。そしてそれは、何が自分に必要なのか判断する上でとても重要な力でもあります。

 

しかし、カルトの中にいると、この自覚をできるだけ封印するように仕向られます。そうすることで、信者は自分で考えることをやめるからです。そのため、本当の意味で宗教をやめるには、自覚を取り戻し、精神的に自立し、宗教から影響を受けない自分になる必要があります。

 

今回は「正しい宗教のやめ方②」と題して、自覚について考えていきたいと思います。 

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正しい宗教のやめ方①~環境を変える~

正しい宗教のやめ方

たし自身、生まれた時から親が信仰していた新興宗教の中で育ってきました。それを30年近く信じていましたが、今はもうやめています。

 

なぜ30年もかかったのかを考えてみると、結局は「やめ方」を誰も教えてくれなかったからなのだと気づきました。

 

ネットを見ると

  • 脱会届を送り付ける
  • 幹部に直訴する
  • 弁護士に相談する

と、強引にやめる方法ばかりでした。しかし、恨みながら宗教をやめるのは、自分の人生にとってプラスにはならないようで気が進みません。

 

感情的になるのではなく、もっと冷静に宗教を去る方法、やめるというよりは卒業して手を振る方法が知りたかったんです。

そこで今回は「正しい宗教のやめ方」と題して、わたしの経験から宗教を卒業する方法について考えようと思います。

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宗教の二世信者の中にもいる性的少数者、障がい者

宗教の性的少数者と障がい者

近ニュースで騒がれていた「保毛尾田保毛男(ほもだほもお)」という28年前にとんねるずが演じたキャラクター。

 

番組の30周年記念として、懐かしのキャラクターとして演じたのですが、30年という時の流れが思いのほか激しい変化の中にあったのか、

「性的少数者を侮蔑している」
「時代に合わない」
「差別を助長する」

と、倫理的な問題を指摘する問い合わせがあったそうです。それが良いのか悪いのかはきっと見る立場の価値観もあるのでここでは特には触れません。

 

ところで、思い出してみると、わたしがいた宗教の中にも非常に少数ですが、女っ気のある男性信者がいました。その経験を少しだけお話させてください。

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神様に賄賂を渡してまで天国行きのパスポートをねだるカルト信者

隠しているその手を見せてみろよ。神様に賄賂を贈ってまで天国に入るのかい?

THE BLUEHEARTSの「青空」という曲にこんなフレーズがあります。

“神様に賄賂(わいろ)を贈り

天国行きのパスポートを

ねだるなんて本気のなのか?”

THE BLUEHEARTS「青空」より引用】

わたしが宗教の中にいたときは何とも思わなかったのですが、客観的に自分の宗教やそこに所属している信者を見るとこの歌詞がピタリと当てはまることに気づきました。

よく言われたのが…

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カルト宗教が無意識にしている差別と、「平等」の本当の意味

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“差別”と聞くと何を思い浮かべますか?

 

  • 人種差別(黒人差別に代表される有色人種と白人の違い)
  • 男女差別
  • 地域差別(特定の地域にいる人たちを差別すること)
  • 学歴差別

 

挙げればキリがありません。

ところで、宗教は差別をするのでしょうか?考えたことありますか?

 

実は、宗教と差別は複雑な関係にあるんです。

 

一般的に「宗教差別」と言うと、ある特定の宗教を信じている人に対して、周囲の人たちが蔑視(べっし)の目を向ける、差別するということです。

 

しかし、今回提起したいのは外側からの差別ではなく、その宗教の内側から外側に向けての差別です。

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宗教法人に必要なもの~行政が管理する入退会システム~

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教の自由と言いつつも、その実態は家族や他の信者たちの目や意見を気にしなければ、宗教を辞めることができないケースがほとんどです。

 

しかし、さらに難しいのは信仰するかしないかを「正式に証明するための手続き」がないこと、そう思います。

 

もちろん日本は、12月にはクリスマス(キリスト教)を祝い、正月には初詣(神道)、お葬式は仏式(仏教)と、あらゆる宗教が混在した文化ではあります。

 

ここで言いたいのはそんな文化を否定することではなく、宗教法人として運営する宗教には、もっと行政的な手続きが必要なのではないかということです。

 

それが行政管轄の(宗教法人への)入会・退会管理システム(※以降「入退会システム」)です。

行政が会員数を管理することで、

  1. 宗教法人ごとの正確な信者の人数が把握できる
  2. 文字通り「自分の意志」で宗教を自由に選択できる
  3. 未然に宗教の暴走を防ぐことができる

と言ったメリットが期待できます。

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カルトとネットワークビジネスって似てない?

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だいぶ前の話ですが、以前一緒に仕事をしてすごく仲良くなった女の子がいました。わたしがその仕事を辞めてからだいぶ経ったある日、その女の子から連絡が入りました。

 

「久しぶりに昔ばなしでもして盛り上がりませんか?」

 

というわけで積もる話もあるし、楽しみにしながら待ち合わせ場所に行きました。(確か池袋)

 

会ってみると、

「あの頃はこうだった、どうだった」

と話が盛り上がりました。

 

しかし、ところどころ相づちを打ちながらも、こちらの話に集中していないと感じる瞬間があったんです。

 

(この雰囲気知ってる)そう思いました。

 

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【動画】オウム真理教の元ナンバー2だった上祐史浩氏が語る宗教

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オウム真理教の元ナンバー2だった上祐史浩氏が、オウム真理教を脱会したあとのことをHIP-HOPアーティスト主流のレーベル「9sariグループ」の運営するカフェで話している動画です。

動画自体は20分くらいのもので、上祐史浩氏が話しているのは後半部分になります。実質話しているのは数分ですが「なるほどこの人がナンバー2だったからオウム真理教はあれほど狂信的な信者を集めることができたのか」と思うほど頭がいいです。

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“信仰の誇り”という複雑なロジック

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興宗教やカルトと呼ばれる宗教の信者たち(特に熱心な信者)は「自分の信仰に誇りを持っている」という言葉をよく使います。

 

二世信者がその宗教を離れていく現状を見て「二世信者が信仰に誇りを持てるようにしてあげたい」といって、対外活動に力を入れる信者もいます。

 

この“信仰への誇り”という言葉を聞いてどのような印象を受けますか?

 

信仰に誇りは必要なのでしょうか?

もし必要なら、どうして必要なのでしょうか?

誇りを持つとどうなるのでしょうか?

 

今回は信仰への誇りについて考察していきます。(少し複雑な内容になると思います…)

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二世信者同士“出会いの場”

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世信者同士の出会いはいくつかのケースに分けられます。

 

例えば、

  • 教団が主催する二世向けセミナーがきっかけで交流を深める
  • 教団の定例集会・礼拝で出会う
  • 信者である親が他の信者の家に行った時にそこの子どもと交流を持つ
  • 親が宗教施設に子どもを預けた時に同じような子と出会う
  • 相手が年上の場合は面倒を見てもらう

などが主です。

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プラスとマイナスが共存するバランスの取れた世界

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教の中にいた時は何が「善」で何が「悪」かをよく考えていました。

 

もちろんここでいう善悪のモノサシは自分が所属していた新興宗教の教理だったのですが…。自分の教理の中にあるものは善で、そこから外れるものは悪、その二択の中で育って、まるで全知にでもなったかのように錯覚していたのかもしれません。

 

その善悪のモノサシで測ればわたしは善人でした、たぶん。

 

けど宗教をやめてから気づいたのは、何が善で何が悪かは結構状況や場面、文化や時代背景でも変わってくるということです。

 

宗教をやめてからの自分はあまり頼れる人はいなく絶賛孤独奮闘中で、まるで人生のドン底のようです。もし善悪が状況によって変わる事に気付かなかったら、ちょうど心が弱っている分、宗教になびいていたかも知れません。

 

けど、世界はプラスだけじゃない。マイナスがあって初めてバランスを保てているんだと思うと、今のこの状況も必要な時期なのかな?って思えるようになりました。

 

左に依れば右に戻ろうとするし、右に依れば左に戻ろうとする。成功もあれば失敗もある。楽しい時もあれば悲しい時もある。すべてがうまくいく時もあれば、何もかもがうまくいかずやきもきする事もある。

 

プラスの時もあればマイナスの時もある。

 

そうやってバランスを取ろうとする世界に生きていると思うと、なんか気がラクになります。今日のこの寂しい日が、どうしてでしょう?少し、好きになれます。

 

ジムノペディ第1番が心地よい。